仏像には様々な大きさのものがあり、1センチくらいの小さなものから奈良の大仏さんのように巨大なものまで数多く造られてきました。仏像には基本の大きさがあり、その基準は、大きい仏像は丈六仏(じょうろくぶつ)小さい仏像は等身仏(とうしんぶつ)であります。
丈六(じょうろく)とは仏像の背丈の一基準で、お釈迦様が在世の時に一般人の身長が8尺(約240cm)あり、お釈迦様は優れていて、とても尊いのでその倍の身長、1丈6尺 (約 4.85m)あるという説話から仏像も丈六(じょうろく)を基準とし,その5倍、10倍、また2分の1などに造像されました。
しかしその頃の常人の背丈が気になります。バスケットボール最高峰のリーグNBAの背の高い選手でさえ220cm程ですので、少し高すぎるのではないかと思いますが、尺貫法が統一されてなかった当時としては致し方のなかったことと言えるのではないでしょうか。
お寺に祀られている仏像は座像が多く、坐像の場合の丈六像は半分の約8尺 (約2.40m) であります。丈六仏(じょうろくぶつ)以上の大きさの仏像を大仏といいます。
等身仏は自分すなわち普通の人間と同じ大きさの仏像です。
ガンダーラ初期の仏像は人間釈迦として等身大に造られましたが、後に仏の超人化が進んで1丈6尺 (約 4.85m) を基準とするようになりました。日本では聖徳太子没後にその冥福を祈って造られた、奈良県法隆寺金堂の釈迦如来坐像や生前の念持仏(ねんじぶつ)ともいわれる夢殿の救世観音像はともに聖徳太子の等身像といわれています。
奈良の大仏さんの大きさは「華厳經(けごんきょう)」という経典には、10という数字が宇宙に拡大出来る特別の数字であることから、仏像の基本寸法である丈六(じょうろく)を十倍したものと考えられているようです。
ちなみに携帯用の小さな仏像の種類としては以下のようなものがあります。
極小仏像(小さな仏像)につきましては、大きく分けると以下の3種類に分けられます。
極小の仏像としては携帯用の念持仏(ねんじぶつ)である兜仏(かぶとぶつ)という戦乱の時代に兜武者が兜の中にお守りとして入れていた数センチほどの仏像があります。 念持仏(ねんじぶつ)とは常に自分の居間に安置し、または携帯して念仏し供養する仏像で、枕の近くに安置するところから枕本尊(まくらほんぞん)ともいわれます。
香合仏は蓋と身からなる小さな仏龕で、香合のような外見なのでこのように呼ばれます。江戸時代の旅人が懐に入れられたことから懐中仏(かいちゅうぶつ)ともいわれます。
チベット仏教圏内では、ガオといって携帯用の神聖なる箱で、その中に信仰する神仏が入っております。日本では香合仏や懐中仏などといったものに相当すると思われます。 表側や、ものによっては裏側にもきらびやかな装飾されております。中央には窓がついていて、その窓から信仰する神仏が見ることができます。ロケットのような形で、中に入れるタイプのガウもあります。
このように仏像の大きさの基準はありますが、現在では安置する場所に合わせて、大小様々な大きさで作られています。ライフスタイルに応じてお選びいただき、安置される場所に応じてお選びいただくのも良いかと思います。
仏像のサイズの表記は様々で身丈は寸、尺を使うことが多いですが、多羅堂ではセンチで表し、仏像の台座の一番下から頭頂までを表します。
多羅堂では様々な大きさの仏像や法具、アクセサリーをご用意させていただいております。15センチくらいまでのものであれば安置される場所を選びません。携帯用の念持仏(ねんじぶつ)としてご自身のお守りとして持ち歩くのであれば、携帯しやすい小さなサイズのものをお選びいただければと思います。
※仏像の大きさは、安置される場所の大きさ(高さ・奥行・幅)に余裕をみて慎重にお選びください。